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ククリア:160年 16日~20日

 言い訳するほどのことはない。ただ、恋愛パートは難産。それだけ。
やー、自分にこんなにもときめきが足りてないとは……
っていうかときめきって何?!乙女げーすらやったことないんだけど!

そもそもリラで乙女感出せるかって……ねえ?


それでも今回妄想成分たっぷりです。
たっぷりだけど薄いです。 
 
 
 



16日。


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母さんがなんかぬいぐるみ買ってた。
あたしももうぬいぐるみで遊ぶような歳でもないのに……。
いや、あたし用ではないのかな?家におきたいだけか。



センパイと話に向かう途中でイバンにあった。


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「今日はあいつと一緒じゃねーのな」

「忙しいんだってさ。まあ、そーいうのしょうがないってわかってるんだけどさ……」

「へーえ、じゃあオレと遊んでみる?」

「……そーね」

「えっ」

「冗談に決まってんでしょ。
……あんたと出かけるとか、まだそんな気分にはなれないわ」

「お、おう」


そぶり見せて動揺するぐらいならやめればいいのに……
ほんと、なに考えてるんだろうこのバカ。



闘技場では母さんとウォートおじさんが練習試合していた。


160_16_03.png

おじさんは何度か選抜戦にも出てたらしいんだけど、
どうも奥義を覚えるほど強くないらしい。
無いなら無いで脅威だって母さんは言ってたけど、どうなんだろう?


「おつかれ」

「ありがとう。たまにはうんと身体を動かすのもいいわねぇ」

「たまにはって……そっか、母さん一応龍騎士だものね」

「一応ってなによぅ」

「だってあたし母さんが龍と戦ってるのみたことないもん」

「そうね。まだ生まれてなかったもんね」


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「ところで母さん、朝ぬいぐるみ買ってたけどあれどうするの?」

「あら、欲しかった?」

「そうじゃないけど……
ぬいぐるみで遊ぶようなちびっこ、うちにはもういないじゃん?」

「リラちゃんも大人だもんね。
安心してよ、ほかの人にプレゼントするものだから」

「ほかの人?」

「ええ。今日が最後だから」


最後って何だろう?




そのまま闘技場に居座って、試合を待つことにした。

160_16_05.png


今日の試合はポールさんとエルヴィラさん。
ぼんやりしてたから試合内容はあんまり見てなかったけど、
エルヴィラさんが勝ったらしい。





試合の後始末を終えて部屋に戻るセンパイを、追ってあたしも部屋に入る。
彼の部屋ならちゃんと話せるかな、誘えるかなって思ったんだ。


160_16_06.png


「忙しいからまた今度な」

「えーまたぁ?」

「暇なときでよければって約束だろう?」

「そうだけどさあ、もうちょっと息抜きしたっていいんじゃないの?」

「しょうがないだろう。神官ってのはそういうもんだ」

「神官?神官だからって何よ。
イバンはしょっちゅう誘ってくるのに!遊ぼうって!同じ神官でしょ?なんで!」

「……だったら奴と遊んでくればいい。遊び相手が欲しいのならそれでいいじゃないか」


思わず言葉に詰まる。
確かに、遊び相手が欲しいだけならそうすればいい。わかってる。
それなのに昔のことやラウドミアがどうとか気にして、
意地を張っているのはあたしの都合でしかない。

じゃあ、センパイは本当は……?


「ねえ」


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「遊びに誘ったのはあたし。センパイはそれに条件付で乗ってくれた。
好きかと聞かれて、あたしはそうだと言った。センパイも同じだと一度返してくれた。
でも、本当に?
子どものいうことだとか絡まれて面倒だから適当に答えたとか、そういう風に思ってない?
ねえセンパイ、教えてよ」


本当は迷惑だったの?あたしと遊ぶのキライだった?
あたし、自分のことしか考えてなかったから、そんなの教えてくれないとわかんないよ。


「……どうだろうな」


気まずそうについとそらされた視線に、思わず部屋を飛び出した。
ダメだと思ったから。今このまま居たら、きっと息が詰まって死んでしまうと思ったから。
後ろからあたしを呼ぶ声がしたような気がしたけど、気のせいだろう。

だって、楽しくないのならあたしなんかを呼ぶはず無いもん。



帰ってくるなりベッドに引きこもってフテ寝決め込んだあたしを
母さんは心配していたけど、それも無視した。
いいこと悪いことみんな吐いちゃいそうだから、今は勘弁して欲しい。


「……ぬいぐるみ、まだ必要だったかしらねぇ」


子ども扱いも勘弁して欲しい。



17日。


起きるなり昨日のことを問い詰められた。
一晩たって少しは落ち着いたから、素直に話したけど……


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「あなたの気持ちばっかり押し付けちゃいけないわ」

「……そうだよね。でもさ……」

「それに、話の途中で逃げ出してきたんでしょう?
だったらなおの事、ちゃんと話し合うべきだと思うな」

「……会いにいっても、いいのかな」

「良いか悪いかわからないなら、それももう一度話し合っておいで。
最初から全部突っぱねるような子じゃないでしょう?」

「……わかんない。でも、そうしてみる」

「ん、いい子」


荒れて乾いた手で、あたしの頭をくりくり撫でてくる。


「……あなたは本当に、マテオさんにそっくりねえ。
ちょっぴり浅黒い肌も垂れ目がちな紫の目も。
どこか人付き合いが不器用なのもそっくりそのまま」


ちょっと強引なのは私に似ちゃったかな?と撫でながら笑う母さんは、
あたしが大人になっても、あたしの母さんなんだなあって思った。





「よう。そろそろ通ると思ってたぜ」


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「……待ち伏せなんて趣味が悪いんじゃないの」

「お前はわかりやすいからな」

「……そ。神官サマなのにずいぶん暇そうだこと」

「星の日の準備もあるっちゃあるが、
個人的重要案件を処理できないほどでもねえ」

「へぇ、よくわかんないけど同じ神官でも違うのね」

「そのもう一人の神官と、昨日なんかあったんだろ?」

「……あんたが気にすることじゃないでしょ」

「たった二人の同級生のことだぞ。いくらなんでも気にするわ。
アレとも一応隣人みたいなもんだし、気になるのもやむなしってもんだろ」

「……」

「……まあー、話したくねえならいいけどよ。どうすんのかちゃんとケリつけろよ?
遊ぶ相手がほしいなら遊んでやるし、んな腹下したみてえな顔でうろつかれるのも面白くねえ」

「うっせー、イバンのくせに。遊んでやるとか何様」

「ははっ、だよなー。そうやって噛み付いてくるほうがお前らしいぜ」



じゃーなと言って坂を下りていくイバンを見送って、闘技場に急ぐ。
イバンと話してて、ちょっと調子が戻ってきたみたいだ。
……だからって感謝なんてしてあげないけど。



もしかしたら入れ違いかなーと期待……じゃない心配してたけど、
アスター神官の部屋にはまだセンパイが居てくれた。


「お、おじゃましまーす……」

「……君か。おはよう、ずいぶんと早かったな。
ちょっと待ってくれないか、あと帽子を整えるだけだから」

「アッハイ」


やっばい早く着すぎた。困らせてしまったろうか。


「おまたせ。……昨日はあたるような物言いをしてしまってすまなかった」

「えっ、いや、その。元はといえばあたしのワガママだし……」

「……満足に話す時間をあげたいのは山々だけど、
今日はこれからあれこれ仕事があるんでね。簡潔に頼む」


覆面とめがねで最高に露出の少ない目元が、困ったように下がる。
そうだよ忙しいんじゃん、だから昨日ああなったんだし。簡潔に、簡潔……


「じ、じゃあえっと……」


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「ああああそうじゃなくてちゃんとごめんっていうのと
誘われるの困るならもう来ないようにするっていいたかっただk……なんて?!」

「明日庭園で待ち合わせな、と」

「……あそぶのいやじゃないの?」

「嫌と言った覚えはないが?」

「きらいになったとおもってた」

「それはこっちの台詞でもあるな?」

「おしごと……」

「決勝までにやる仕事は今日やれる分で大体片付けられる予定なんでね。
君こそ、遊ぶ相手は俺でいいのかな?俺は君より仕事を優先させた男なんだぞ?」


今のあたしの顔は確実に (゚Д゚)になってただろう。
そんな状態でこくこくと頷いたもんだからか、
笑いをこらえ切れなかったのかとうとうセンパイがふき出した。


「……ちょっ、ちょっと!笑わないでよ!」

「くっ……いや無理だ。これは笑うなというほうが無理だろう」

「絶対嫌われたろうなって覚悟してきたのにセンパイのバカ!
返してあたしのお覚悟!返してー!」

「そんな覚悟、今のうちにそこらへんに捨てていむに食わすわ」


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返して返してと我ながら訳のわからない事を喚きながら拳を振り回すあたしを、
センパイは「続きはまた明日な」とやけに嬉しそうに闘技場の外に送り出してくれた。

まじであたしの覚悟返してほしいんだけど。泣けてきた。恥ずかしさと安堵で。


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「どうしたリラ、顔色……?というか顔が尋常じゃないことになってるぞ」

「ああ兄さん……ちょっとね。
ちょっとなんでもいいから拳をぶつけてやりたいようなことがあって」

「……現役戦士の胸でも借りとくか?」

「兄さんなら遠慮なく借りてもいっか……」


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雷がほとばしるような連打をキメこんでたらだいぶすっきりした。
試合のあとで兄さんは階段に座り込んでたけど、現役戦士なんだから大丈夫だよね。



夜になって選抜戦。


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ベレニス先輩の意外で惜しい接戦とかそんなんより、
センパイの仕事っぷりを凝視しないよう視界からはずすのが大変だった。



18日。


市場でオネーサンと会ったんだけど、なんだか嬉しそうでいつもと違う感じがする。


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なんと子供ができたんだって!
歳だからできるとは思わなかったけど……とお腹をさするオネーサンは
嬉しそうで、なおかつとても優しい顔をしていた。



待ち合わせの時間がきた。


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ラウドミア達も今日はデートだったらしい。
こないだも花畑に向かってなかったっけ。好きだねぇ。


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「おまたせ。今日はどこに行きたい?」

「えーと……前と同じなのも味気ないし。劇場とか?」

「了解」



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年季の入った木造の舞台は、古びてる分キレイといえるかは疑問だけど
昼の日差しを浴びてどこかまぶしく見えた。


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「……は?」

「仮にもデートだというのにその反応はどうなんだ……。
いや、な。君が言ったことについて、俺なりに考えてみてだな」

「あー……あの時はごめん……」

「君だけが悪いんじゃない、あれは俺の言い方がきつかったのがいけなかった。
それに……実際俺は最初、子供の言うことだと軽く見ていた節があるようだ」

「なんと」

「待て、怒るのはもうちょっと待ってくれ。俺の都合でしかないが理由があるんだ。
俺は君が誘ってくれるまで特別そういう人ってのがいなかったろう?」

「いたら誘ってないよ」

「……そう。君からそういう消去法で選ばれるとおり、
悲しいことに成人してから恋愛らしい恋愛を俺はしていないんだ。
かろうじてあるとすればひとつ上の先輩にあこがれた程度で、
遊ぶ口約束だけかわして結局出かける事もなかったさ」

「えっセンパイ友達いなかったの?」

「ボッチみたいな言い方はやめてくれないか……?女子と遊ぶことが少なかっただけだ。
そんな中、学校では特に親しいほうでもない、ひとつ下の君が誘ってきてくれた」

「確かに、先輩たちとはあんまり……というかあたしも友達少なかったからなぁ」

「君らは俺たちより学年人数が少なかったからな。
まあ、少ない同級生同士仲いいだろうし、結局は同級生同士で遊ぶんじゃないかとか
軽く見ていた……悪く言えば、信用していなかったんだよ。
誘い文句もずいぶんだったしな、あれは傷つけば良いのか喜べば良いのかわからんかった」

「うっ……。あれはその、嘘は無いけどさ……悪かったって。
……だから一回出かけた後は遊んでくれなかったの?」

「ああ、一度遊べば満足して飽きるんじゃないかって思っていた。
仕事があったのは事実で、余暇の時間を作るために分量を増やしていたんだが
……今にして思えば、世間一般的に恋愛と言われる出来事から逃げていただけかもしれない。
きっと離れていくだろうと、君が逃げるだけの隙間を開こうとしていたのかもしれない」


覆面とめがねの奥から、灰茶色の瞳がこちらを向いた。


「君が投げかけた疑問で、自分の不誠実さと逃げに気づくことができた。
まったく持って格好が悪い……、そのせいで君を傷つけてしまったし、
弁解する前に君は飛び出していってしまうし……あの後俺がどれだけ後悔したことか」

「だって」

「早朝に君が来たときは完全に振られるものだと思っていたさ。
なのに君は性懲りもなく遊ぼうと誘ってくるし、そのくせ嫌ならもう来ないとか言うし!」

「迷惑そうだったし」

「俺がいつ嫌だと!君の事を嫌いだと言ったか?!
確かに最初から好きだったわけじゃないさ!それでも一度出かけて君と話して、
十分に興味深い、好ましい人物だと思っているんだ!嫌われたままなのは惜しいぐらいはな!
大体君はな!人を誘いに来ておいて他の男に誘われてるなどと言ってくるのもどうなんだ?!」

「はぁ?!センパイだってラウドミアに誘われてたじゃん!」

「アレを誘われてるっていうのか君は!というか見てたのか!
実際良く会うんだ、あの子の目的地は向かいの神殿だろうから!」

「あたしだって目的地的にあいつと会うんだよ!
誘ってくる理由なんかあたしが知るわけもない!」

「君の同級生だろう誘ってくるってそういうことなんじゃないのか!」

「ハッ、二股とかまじないわそんな十字架背負うなんてどう転んでもお断り案件だよ!」


なんだかお互いにヒートアップしてきて、こないだ以上の喧嘩になってきた。
ほかのカップルや夫婦が居ようものならUターン不可避だろう。


「二股かけてるとか言いようによっちゃセンパイもそうじゃん!」

「かけてない!」

「あたしと仕事どっちが好きなの!?」

「比較対象仕事なのか!?そんなベタなセリフ言うやつ初めて見たな!
私と仕事どっち大事なのとかいう女にはジャーマンスープレックス
っていう格言あるぞやれというのか!?」

「おおよやってみろよセンパイコラァ!もれなくやり返してやんよ!
そして神官失格の行いやらかして神のお膝元から滑り降りてきやがれ!」

「やるわけないだろう体格差を考えてみろ!」


散々脱線しながらもめにもめて、しまいにはばててきたので少しクールダウン。
特にセンパイはしんどそうだ。涼しくなってきたとはいえ覆面なんか着込んでるからね。


「……疲れた」

「疲れたな……試合でもこんなに声を張り上げはしないぞ……」

「あたしも……ここまで盛大に言い合ったの久しぶりカモ」


家には母さんだけだし、兄弟は家庭もって自立してるし、
ハンクをおちょくるにもこっちが大人気なくなるし
ラウドミアとはそもそもそういう言い合いしないし
イバンは神官だし……ってセンパイも神官だけど。


「あー……俺たち何しにきたんだったか」

「仮にもデート、でしょ?」

「もはやデートって言える雰囲気なのかこれは……」

「楽しかったからいいっしょ」

「そ、そうか。ならいい……のか?」

「あー、スッとしたー。やっぱ言いたいことは言っちゃわないとねー。
腹の中でもやもや溜めててもなーんもいいことないし、柄でもないしー?
……それに、嫌いじゃないんでしょ?」

「……だなぁ」

「ならいいじゃん、あたしも嫌いになんかなってないし。むしろ興味もっと沸いた」

「ハハッ、そうきたか。本当に君は予測がつかないな」

「ふーん……じゃあもっと予測不能なこと言ってあげよっか」


センパイの白い服の胸倉を掴んで、引きおろす。


「嫌ならもう来ないーなんて前言撤回。嫌でも来ちゃう。
あたし、やっぱあんたを神様のお膝元から引き摺り下ろすわ。
神職やってんのが忙しい原因でしょ?だったらそれやめちゃえばいいじゃんね」


見開かれた灰茶の奥に赤が映っている。
たぶん相当悪い顔してるんだろうなあたし。


「俺に還俗しろと」

「神様風情に取られたまんまなの癪だしぃ?こうなったら意地だね。
不信心?罰当たり?知ったこっちゃない、んなもん取っ払ってやんよ!」

「クッ……今度はそうきたか!これまたひどい」

「ひどいのも今に始まったことじゃなし、開き直ったもん勝ちだよ。
そんなあたしに目をつけられたのが運のつきってやつさ」

「逃がしたつもりが、捕まったのは俺か」

「逃げもしないし、逃がしもしないよ。
やること決めたあたしを止められると思わないでよね」


この短い間に散々揺すられたんだ。
もう、容赦なんてしてあげない。思う存分好きにしてやるんだから!





今日のところは解散して、使命を果たすために目的地へ向かう。
とはいえ、特にやることもないからあたしも闘技場へいくんだけど。


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今日の試合もいい勝負だった。二人とも歳が近いってのもあるんだろうな。

明日は決勝戦。ヘレナさんとエルヴィラさん、どっちが勝つのかな?




19日。



センパイの部屋で軽くおしゃべりした帰り、
ラウドミア達がいむを構ってるとこに遭遇した。


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ラウドミア達も今日はデートじゃないのか。
まあ、ラウドミアだし、そもそも今年はもう引き継げる相手もいないんだし
ゆっくり自分のペースで付き合っていけばいいんじゃないかな。


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おいコルァァァァてめぇコラァァァァ!!!


「あっんったっねぇぇぇ!!彼女の目の前ってのにどういう了見だオラァ!!」

「なんでお前がキレてんだよ!」

「キレるわボゲェ!堂々と二股こしらえ宣言するとかないわ!」


これほどまでバカだとは思わなかった!最低だ!!


「あらー、リラさんどうして怒ってるのー?」


……はい?


「逆になんであんたは怒らないのラウドミア……」

「どうして?ホセさんと一緒に遊ぶの、嫌?」

「嫌っていうか……ほら」

「私とリラちゃんは仲良しでしょう?ホセさんとリラちゃんも仲良しじゃないの?
一緒に遊んだりしないの?私悲しいわー」


んん?なんか反応が思ってたのと違うぞ?!


「ちょっ、ちょっとイバン」

「あっ、おお……」


イバンを手招きして、あの子に聞こえないよう耳打ちする。


「ねえイバン、あんた達付き合ってるのよね?」

「ああ」

「なんなの?ラウドミアは浮気推奨派なの?」

「いや、あれは浮気だと思ってないやつだ。
むしろお前を誘えって提案してきたのあいつだからな」

「ハァ?!」

「お前を仲間はずれにしてるみたいで嫌なんだと」

「嘘だろ、そもそもあんたと出かけたことなんか子供のころですらなかったわ!」

「だからこそなんじゃね?」

「ってか、あんたとあたしそんな仲良くもなかったよね?」

「学生時代のお前との記憶は大体喧嘩だ」

「だよねー……なんで仲良しだって思い込んでるのやら」

「よかったーやっぱり仲良しなのね!うれしいわ!」


あっやばい。ラウドミアサンめっちゃうれしそう。
誤解されてる?これ誤解されてるんじゃない?仲良しって誤解されてない?


「たった3人の同級生なんですものー、ずっと仲良しでいたいもの。
ねえ、今度一緒におでかけしましょうよ♪きっと楽しいわ♪」


ひぃやぁぁぁ昔っからふわふわした子だとは思ってたけど、ここまでお花畑だとは!


「あのねラウドミア……あたしとイバンは別に仲いいってわけじゃなくてね」

「えっ、どうして?どうしてそんなこと言うの?
あんなに毎日おしゃべりして遊んでたじゃないの……」

「いやおしゃべりって言うか……」

「リラ、やめとけ。いまさら彼女の世界を覆すことは不可能だ」

「Oh……」


つまり、あの子供のころの喧嘩もラウドミアからしたら
スキンシップそのものだったってことなのか。なにそれすっごいヤダ。


「……イバン」

「なんだ」

「がんばれちょうがんばれ」

「……努力はしている」


はぁ。なんだかどっと疲れちゃった……。




相も変わらず闘技場付近でぶらぶらしてたら、
母さんとスチュアート先生が出かけてくところに遭遇した。


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最近の魔導師の様子とか話してるのかな?
母さんもあれでいて魔導師長らしく仲間とは仲良くやってたらしいから、
引退した今も気になってるとこあるのかもしれないな。



とおりすがったアポロニウスさんが奥義教えてくれるっていうので
教えてもらうことにした。


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ドラゴンファングは母さんも身につけてない技だからなんか特別な感じ。

いつか戦士めざしてみるのもいいかもなー。
母さんみたいに龍騎士になっちゃったりとかさー。




そんでもって今年の戦士候補はこの二人。


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ヘレナさんの旦那さんは闘士の人だったけど去年亡くなったから、
引退したい人がいたらお呼びがかかるかもしれないね。




20日。星の日



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母さんが朝からマフィン焼いてた。いいなー。
聞いたらなんか、移住してから初めて作った料理なんだって。
しかも父さんに習ったとか……最初に教える料理がスイーツってどうなの?



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……はぁ?
あっ、そっか未婚女子……他二人は乙女だしあたししかいないんだ……。
うっわ最悪!


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「……おはようルペルト先輩……」

「おはよう。おや、せっかくのお祭りなのにテンション低いね?
暗いからまだ起きれてないのかな?」

「違うって。突然あり合わせみたいに呼ばれたから」

「あはは。まあ僕も含めてあり合わせってのは確かだよねー」

「先輩はイケメンだから納得の選抜でしょ」

「そうかい?」

「……で、他は?未婚の男も先輩以外は神官でしょ。誰がやんの」

「ああ、それはほら」


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「まあ、結婚してる人からつれてくるしかないよね」

「それはわかるけど年齢層高すぎじゃない?誰よ選んだの!
っていうか先生クサッ!クッサ!!仕事上がりなの?!」


くっさくさの婆さんと比べられるとかあたし嫌だぁ!!



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ルペルト先輩はさすがのイケメン力を発揮して、アイドルのごとく完璧にキメていた。
なんか光り輝いてた。イケメンの粉が出てた。



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横から笑いをこらえてる気配がした。
うっさいあたしだって心優しく(笑)だって思ってるわバカー!



160_20_07.png


先生ええええ!お・ま・か・せ♪にあわせてシナを作るのやめてください!
確かに先生は美人だけども!強くてすごい人だけども!年齢考えて!



そんでもって、投票の時間。
ダロス役はさすがのイケメンルペルト先輩が勝ち取った。
イケメンの粉の威力半端ない。






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「おいコラテメークソ兄そこにいんだろ!
人ごみにまぎれようとくっさくさの臭いでわかんだからな!!」


思わず叫んだ言葉に観衆から笑いが起きる。
笑い事じゃないわ! 妹<同僚 かこんのヒゲが!妹ちゃん泣くぞ!!


「やかましい!中途半端な演技してからに、そんなんで票もウケも取れると思うな!」

「ウケ狙いじゃないし!参加することすら不可抗力だし!
それにウケ狙いならどっちかって言ったら先生のほうじゃん!」

「だからこそだろ!
妹の勇姿(笑)と面白さお及び年功序列の義理を天秤にかけたら
どう考えても後者に比重かかるわ!」

「イー!これだから合理主義は!
覚えてろ今度そのヒゲ間引いてハーフアンドハーフにしてやっからな!」


隣をちらっと見ると、覆面からのぞく視線が
笑い半分申し訳なさ半分な感じだというのに気づいた。


もうやだ、あたし、うまる。



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「……同情ですか」

「違います!」

「はぁ……、アスター神に喧嘩売った仕打ちかなぁ。それにしてはヌルイけど」

「投票ですからね?正直アスター神あんまり関係ないですよ」

「フォローになってないからねソレ?!」


思わずがくりとうなだれる。別に主役やりたかったわけじゃないけどさ?
主役はれるほど人当たりもルックスも良いとは思ってないし。
でも、くっさくさの婆さんに負けるとかさ……?
恥ずかしいし、悔しいじゃん……どんな公開処刑だよ。


「それで、行きませんか?」

「……行く」

「ではまた明日」


まあ、同情か否か本心はともかく。
センパイの時間が釣れたならこの羞恥も無駄じゃなかったのかな。



その足で高台へ向かう。ソルの灯火をあげる時間が近づいているからだ。


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あー、ちゃんと神官してんだなぁ……
イバンのくせに、ちょっとかっこいいじゃん。



高台を降りて、墓地へ向かう。
母さんは星の日になると、高台だけでなくここで灯火をあげることもあった。
去年もそうだ。死者にもこの光が見えるようにとか、そんな理由だったと思うけど。


その母さんに倣って、あたしもあげておこう。

思えば母さんがぬいぐるみを買っていたあの日、
父さんの喪に服す最後の日だったんだよね。
最後ってなんだろうって思ってたけど、そういうことだったんだ。
あのぬいぐるみはここに供えられたのかな?いむに食べられてないかな。


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ぼんやりと昇る光を眺めていたら、後ろから足音が。


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「よう、投票で先生にぼっこぼこに負けたんだttアッヅァ!」


持ってた灯火(点火済み)を押し付けてやった。


「なにすんだやけどしたらどうしてくれるんだお前はよ!」

「うるせーしんみりしてた雰囲気を返せ」

「凹んでるかと思って励ましにきたのになんて仕打ちだ!」

「励ましにきた第一声が傷をえぐるような発言って時点でアウトだよ!」


かっこいいと思ったこと、撤回だわ。やっぱこいつはこいつだった。






妄 想 過 多


いや、ね。スクショには残ってないんだけど、実際あったのよ。

楽しい?の答えに、どうかなって返ってきたの。

ショックすぎて取れなくてねー、あれがトリガーになるのは知ってたんだけど、
本当に別れる選択肢が出始めちゃうしあせったあせった。
あの後無理やり楽しい?にもちろんって答えさせたけど消えなくてね……。

翌日いったら誘いに乗ってくれたので一安心。
先導はこちらから話しかけて相手に任せたくもあったんだけど、
別れる選択肢がある以上不安だったからリラに先導させました。
そしたら無事に別れず済んだよ!


今回あんまり触れなかったけど、マリカオネーサンの妊娠。
あれ神の手いれまくりました。
日付変わるところにタナー家にお邪魔して、アイテム置いて、
接触会話で子作りを確認したら神殿いって羽の有無を……
歳が歳だからはやくできてほしかったんだもん!!


そんで……、料理大会ではくさいの悪影響大きかったけど、
星の日投票ではあんまり影響ないのかなぁ……?

主役やりたいわけじゃないんだけど、超くさいに負けたのは悲しい。
人徳と人脈で負けてるってのはわかってるんだけど!

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プロフィール

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